希望学という学問があることを聞いてびっくりしてしまいました。東大社会科学研究所の玄田有史教授が研究されているそうです。私は、詳しいことは何も知りませんが、おそらく希望の持てる社会のあり方を研究されているのではと思います。しかし、反面こうしたことが研究対象になるということは今の社会がいかに希望の持てない社会であるかということを如実に表しているのでしょう。
ところで、聖書は、神は私たちに希望を与えてくださると繰り返し語っています
。「わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。― 主の御告げ。― それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。」(エレミヤ29:11)「どうか、望みの神が、あなたがたを信仰によるすべての喜びと平和をもって満たし、聖霊の力によって望みにあふれさせてくださいますように。」(ローマ15:13)
確かに、今は不況、先行きの不透明感、格差、非正社員化・・・など希望が持ちづらい社会です。でも本当にそうなのでしょうか。困難や課題があればあるほどそれを乗り越えるための希望が生まれてくるのが本来なのではないでしょうか。問題の本質は社会構造にではなく、人間の魂の奥深いところにあるように感じます。自分のために生き、自分のために楽しみ、自分のことだけを考えて生きる、自己完結型の生き方。他者のために開かれていない人生。それが、生きる意味と希望を喪失させてはいないでしょうか。人間は、そのようには創られていないのです。まずは、神に立ち返ること。そこから希望は始まります。