生きるために必要なこと 

 ヴィクトール・M・フランクルの「夜と霧」という名著があります。恥ずかしながら私は未だ読んだことがありませんでしたが、先日ある牧師がこの本について記した書評を読んで、考えさせられました。
 著者のフランクルは将来を嘱望された精神医学者でしたが、ユダヤ人であったために第二次世界大戦中にナチス・ドイツによってアウシュビッツの強制収容所に入れられました。彼の両親、妻、子どもは、ガス室あるいは餓死によって殺され、彼だけが生き延びました。この本には、アウシュビッツの収容所という極限状況における人間の心理が記されています。
 書評には、自らがこの本を読んで教えられた点として2つのことが挙げられていました。一つは、人間は将来に向かって生きる存在であるということです。待っている仕事、待っている愛する人への責任を意識している人間は、容易にその生命を放棄しませんでした。もう一つは、内面的な拠り所を持たない人間のみが、収容所の中で崩壊していったことです。
 フランクルが経験した極限状況は私たちの日常とはかけ離れています。けれども、本質的に人間には生きるために何がなくてはならないかをよく示しているように思います。「将来への希望」と「内面的な拠り所」です。感謝なことは、聖書を通して神を知る者、イエス・キリストを通して神に出会った者には、この二つを確かに持っています。神は私たちを創造され、私たちの人生に期待を持っておられる。神は私たちの拠り所である。ですから、キリスト者はだれよりもたくましく生きることができるのです。
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by sayama_church | 2013-07-07 19:58 | 牧師の窓 | Comments(0)
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