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人間の尊厳の回復

未だ記憶に新しい先月の相模原の障碍者施設での殺傷事件は、衝撃的でした。19人の入所者が殺害されるという痛ましさに加えて、加害者の「障碍者は不幸しか作り出すことができない。いなくなればよいと思った。」との言葉に驚きと悲しみを覚えた人は多いと思います。

今回、被害者の名前は公表されませんでしたが、その理由を被害者の家族のひとりがこう説明しています。「この国には優生思想的な風潮が根強くあり、すべての命は存在するだけで価値があるということが当たり前ではないので、とても公表することはできません」私たちの社会は、「人間には尊厳がある」「すべての人のいのちは等しく尊い」と表面的には表明しますが、本音では社会への貢献度、能力や経済力の有無などで人間の優劣、いのちの価値を値踏みするダブルスタンダードを持つ社会なのかもしれません。

しかし、聖書は人間の尊厳とすべての人のいのちの価値を高らかに謳います。その理由は、人は神に似せて、神のかたちに創造されたからです。「神はこのように、人をご自身のかたちに創造された。神のかたちに彼を創造し、男と女とに彼らを創造された。」(創世記1:27とある通りです。

私たちは、創造者なる神を否定し、捨て去ってしまいました。その結果、人間の尊厳と価値をも見失ってしまったのです。人は、経済的、効率的面からその値打ちを量られる、つまり物のような存在になってしまいました。人間の尊厳の回復は、主イエス・キリストによって創造者なる神に立ち返る以外にありません。


by sayama_church | 2016-08-28 17:01 | 牧師の窓 | Comments(0)
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