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被造物全体のうめき

 私は子どもの頃から肉が苦手でした。鶏肉は脂身がないので美味しく食べられたのですが、脂身のある豚肉になるといたってダメで給食に出てくると、そっと残したものでした。神学校では昼はうどんと決まっていましたが、ときどきスジ肉たっぷりの麺汁がかけられている時があり、残すことは許されなかったので拷問としか思えませんでした。あるときフッと思いました。「肉は、命ある動物を食べることなのだから結構残酷なことだ。」

確かに自然界は残酷で弱肉強食の世界です。強い生き物が弱い生き物を食べるのはあたりまえです。さすがに人間同士の間ではそんなことは許されないことはだれもが承知していますが、人間の心の底流にある本質となると、さほど変わりがありません。経済という名の下に、強い者、富める者は弱い者を踏みにじり、利用し、食いものすることがあります。先進国と発展途上国との間で、企業と労働者との間で、豊かな人と貧しい人の間で、そうしたことが見られることがあります。私たちが生きている世界は実に弱肉強食です。

ところが聖書には、驚くべき言葉があります。「狼と子羊は共に草をはみ、獅子は牛のように、わらを食べ、蛇は、ちりをその食べ物とし、・・・」(イザヤ65:25これは、主イエス・キリストの再臨後の世界の姿を示しています。主イエスが治め、キリスト者が主イエスとともに王となる世界です。食うか食われるかの争いはありません。

人間が神から離れて自己中心に走った罪の結果、人間のみならず被造物全体が苦しみうめいています。しかし、主イエスの十字架のよる贖いによって、人間のみならず、やがて被造物全体が救われるのです。キリスト者は、やがて神が再創造される新しい世界を待ち望んでいます。


by sayama_church | 2018-06-03 20:08 | 牧師の窓 | Comments(0)
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